法人で、
決算の申告をしなかった場合
にどうなるかを知りたい。
こんなテーマに関する記事です。
法人を設立した後、稀に、「法人の決算申告をしない」というケースがあります。つまり、「無申告」のケースです。こういった場合、結果的には、デメリットしかありません。ここでは、それらの内容について説明しています。
法人の場合、決算をした後、
決算日より2カ月以内
に
決算の申告
を行う必要があります。
これは、
税金の支払い
の為に行うものです。
申告を怠ると、
追徴課税などのペナルティー
が発生してしまいます。
仕事の関係で、調べた内容について、下記に忘備録的に記載します。
具体的な内容をみていきましょう。
決算の無申告の状況には、どのようなケースがあるのか?
決算の申告をしない場合のケースとしては、どのような状況があるのでしょうか。
いくつかのパターンがあるようですが、下記サイトに、その分類が掲載されていました。
決算申告をしなかった理由
・自分でやろうとしたが、書類が難解で断念、時間が無いので、そのままほったらかしに。
決算駆け込みセンター https://www.e-kessan.net/post-90/
・経営が悪化し、税理士に報酬を払えなくなったため、その後は無申告に。
・会社設立したものの、軌道に乗らず、ほとんど何もしないうちに数年が経ってしまった。
・申告義務を知らなかった。
・意図的に申告していない。
決算の前に、
経理処理
を行う必要があり、正直、
経理がわからないと面倒
な上に、領収書も紛失してしまったりすると、お手上げ状態になってしまいます。
また、税理士さんに依頼するにしても、それなりの費用が発生しますので、会社の経営が厳しいときには、躊躇するのもわからないでもありません。
ただ、昨今は、オンライン会計のサービスが充実してきていますので、そういったものを活用することで、経理処理のハードルが下がっている面もあります。
いずれにしても、法人を設立する場合は、経理が苦手でも、覚悟を決めて、
経理処理を向き合う
ことが必要となってきます。
(参考図書▼)
【インボイス対応版】ひとり社長の経理の基本
また、クラウド会計を使って、経理を行う場合は、マネーフォワード、弥生、freeeが代表的なツールになります。
下記に、決算無申告の場合のペナルティーについてみていきましょう。
決算無申告の場合のペナルティー
決算の無申告の際のペナルティーとしては、大きくは、
追徴課税
と、
その他
に分かれます。
追徴課税
追徴課税としては、下記があります。
無申告加算税
決算申告の無申告の場合、「無申告加算税」が課せられます。
税額に対し、
「50万円までは15%」
「50万円を超える部分は20%」
が加算されます。
延滞税
申告が遅れた場合に、
法定納期限の翌日から納付する日までの日数に応じ、延滞税
課せられます。
詳細は、下記ページに記載されています。
参考:国税庁「延滞税の計算方法」
重加算税
決算無申告で、その内容が悪質であると判断された場合は、
「重加算税」
として、
「追加本税の35~40%」
が課されます。
参考:国税庁「法人税の重加算税の取扱いについて(事務運営指針)」
その他のペナルティー
その他のペナルティーとしては、主なものとして、下記項目になります。
青色申告の取り消し
法人設立の際に、通常、青色申告の書類も提出します。
このことで、
・最大で65万円の特別控除
・赤字の3年間繰り越し
などのメリットがありますが、この青色申告の内容が取り消されることになります。
銀行融資が難しくなる
決算の無申告の場合、
銀行融資
が難しい状況になります。
いわゆる、企業としての信用力が著しく低下した状態になってしまいます。
無申告の状況の場合の対応
無申告の状態の場合は、
何のメリットもなく、デメリットのみの状態
と言えます。
ですので、早く、その状態を解消する必要があります。
まず、決算書を作成することになりますが、その前提として、
経理処理
を行います。
税理士さんに経理処理を依頼する場合でも、経理のデータを入力する為の、
領収書などの書類
を整理しておくことが最低限必要になります。
また、その後の選択肢としては、
月次の経理処理からすべて、税理士さんに依頼する
もしくは、
月次の経理処理は、freeeなどのオンライン会計で自身で行う
があります。
ただ、現状、既に無申告の状態の場合は、
無申告の手続きに慣れている、信頼できる税理士さん
に相談することから始めたほうが現実的と言えます。
通常は、初回の相談料は無料の税理さんが多いので、相談前に料金体系も確認しておくと良いでしょう。
下記にような税理さんの紹介サービス(無料)を利用するといった方法もあります。
税理さんの紹介サービス(無料)▼
いずれにしても、早めに対処したほうが良いことは間違いありません。