「空き家関連の資格」について知りたい。
こんなテーマに関する記事です。
近年、法律的なことも含めて、空き家に関する記事を目にする機会が増えてきました。
空き家関連の資格については、現状、民間資格のみですが、その内容についてわかりやすく説明しています。
空き家に関して、少し古いデータですが、
平成30年住宅・土地統計調査の数字に、
・全国の空き家数はおよそ846万戸
・全住宅に占める空き家の割合(空き家率)は13.55%
との記載があります。
1割を超える住宅が空家になっているということですね。
また、別のデータでは、
空き家の5割超は腐朽・破損がある
とあります。
(参考)令和元年空き家所有者実態調査 集計結果
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001378475.pdf
空き家が朽ちて、周辺に迷惑がかかることもあり、社会的な問題となっています。
そういった社会的な課題があると、それに関わる、ビジネスがでてきます。
そのひとつが、
資格関連のビジネス
です。
空き家関連の資格
空き家関連の資格については、現状、複数の資格がありますが、全て、
民間資格
です。
資格には、ご承知のように、
民間資格
と、
国家資格
があります。
また、国家資格の場合、専門業務を独占できるものもあります。
不動産関係の国家資格で、独占業務があるものとしては、
・宅地建物取引士(宅建業免許の申請時や、重要事項説明書の説明等)
・管理業務主任者(マンション管理業の申請時や、委託契約に関する重要事項説明の記名等)
・賃貸不動産経営管理士(賃貸住宅管理業者の申請時における「業務管理者」の要件等)
があります。
マンション管理士は、国家資格ですが、独占業務がありません。
ちなみに、賃貸住宅管理業者の申請時における「業務管理者」の要件は、現状、宅地建物取引士でも可能となっています。
それに対して、「民間資格」の場合は、国家資格にあるような専門業務を独占できるようなものではありません。
取得時のメリットとしては、
・空家に関する知識を増やす
・名刺に記載できる
などになります。
また、当然、一般的な資格ビジネスにあるように、
受験料
講座料
年間費用
などがそれなりに発生します。
また、資格取得の為のテキストや、取得後の対応なども、運営している組織によって違いがあります。
ですので、内容を見て、それぞれの判断になります。
ただ、すくなくとも、資格を取得することが、即、仕事につながるかというと、残念ながら、そうはなりません。
ただ、
空き家関連のサービスを行う場合
は、関連する資格として、それらを名刺に記載することで、信用度の向上につながる可能性もあります。
【補足】
また、別の見方をすれば、名刺に記載するといっても、民間資格ですので、名刺を渡す相手がその資格を知っている可能性は極めて低いと言えます。
であれば、例えば、自身で「(例)空き家活用研究会」を主催して、その主催者として名刺に記載しても良いように思います。
その場合は、当然、その実体がないといけませんし、空き家に関してのそれなりの見識も必要にはなります。
以下に、空き家関連の資格と、空き家ビジネスに関して記載します。
空き家関連の資格(民間資格)
空家関連の民間資格としては、下記のような先があります。
受験料はもちろん、年間の費用もかかりますので、資格の内容を確認して判断しましょう。
空き家管理士(一般社団法人 空き家管理士協会)
年間登録費は、12,000円となっています。
空き家再生診断士(一般社団法人 全国空き家流通促進機構)
認定講習会 29,800円の他、受験料、年間費用が必要となります。
空家空地管理士(特定非営利活動法人 空家・空地管理センター)
空家・空地管理センターの協力会社(不動産・建設業者)向けの限定資格です。
空き家関連のビジネス
空き家管理、空き家相談など、実際に、
空き家に焦点をあてたビジネス
を行っている先も、複数あります。
なかには、代理店や、フランチャイズ形式での展開をされている会社もあります。
ただ、加盟の際には、通常、
加盟金や、ロイヤリティーなどのコスト
がかかる場合が大半です。
ただ、代理店の場合は、そういったコストが低い場合が多いです。
また、通常は、
営業自体は、加盟店の責任で行うケース
が多い為、結局、事業が軌道にのるかどうかは、
加盟店自身の営業力次第
という場合が多いので、注意が必要です。
ただ、
空き家に関する事業をどのような「ビジネスモデル」で展開しているのか
について、参考になる場合もあります。
下記に空き家ビジネスの会社をいくつかピックアップしておきます。
また、興味ある事業があれば、サイトから資料請求もできます。
■空き家マッチング(代理店募集)
空き家を対象にした、
「売りたい人」と「買いたい・利用したい人」のマッチングサービス
のビジネスモデルです
■よくばり売却(代理店募集)
空き家を効率的に売却するというコンセプトのビジネスモデル。
参考情報;関連書籍
空き家に関する書籍としては、下記のようなものがあります。
空き家についての見識を身に着けるのに、まずは、関連する書籍を読みこむことから始めてもいいかもしれません。
さいごに
民間資格でも、意外に、しっかりと学習しないと合格できないものもあります。
そういう意味では、民間資格といえども、
その分野の見識を「体系的」に把握
するのに、有効に活用できる面もあります。
また、空き家に関して、実際に事業として取り組んでいく場合は、業務的には、
管理と売買
を視野にいれていくことになります。
特に売買の場合を考えた場合、やはり、
宅地建物取引士の資格
は取得しておいたほうが良いと言えます。
できれば、その上で、サブ的な位置づけで民間資格も取得しておくというとらえ方が、良いように感じます。
宅地建物取引士の場合、ある程度の学習時間を確保する必要があります。
ただ、昨今は、
スマートフォンでの講義動画
にも対応した通信講座もありますので、すき間時間を活用して、効率的な学習も可能になってきています。
そういった通信講座で学習されることをおすすめします。
下記のスタディングも、リーズナブルな料金設定で、動画での講義コンテンツもありますので、おススメです。
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以上、「空き家」関連の資格についての説明でした。